e登下校の安全守る
- 2018.06.25
- 政治/国会
2018年6月23日
政府、「防犯プラン」決定
新潟女児事件受け再発防止に全力
公明推進 通学路の"死角"点検 カメラ設置を支援
公明推進 通学路の"死角"点検 カメラ設置を支援
政府は22日、登下校時の子どもの安全確保に関する関係閣僚会議を首相官邸で開催し、「登下校防犯プラン」を決定した。全国の小学校の通学路に死角がないか緊急点検することが柱。新潟市で先月起きた小学2年の女児殺害事件を受け、再発防止策を検討していた。
プランでは、防犯ボランティアの高齢化や担い手不足により、見守り活動に「空白地帯」が生じていると指摘。緊急点検で空白地帯を調べ、不審者が身を潜めやすい危険な箇所を9月末までに把握する。
判明した危険箇所は、警察が重点的にパトロールするほか、見守り活動の人員配置を効果的に行う。必要に応じて防犯カメラの整備も支援する。
警察が発信する不審者情報についても改善を図る。不審者の現れた場所をより詳細に伝えることで、保護者らの防犯対策に役立ててもらう。
内閣府のホームページに、「登下校防犯ポータルサイト」を新設。子どもたちが校門を通過すると保護者にメールで通知するICタグや、スクールバスの活用など、全国の好事例を紹介し、地域や学校の実情に応じた取り組みを推進する。
小此木八郎国家公安委員長は会議で「先日も静岡県藤枝市で下校中の男子児童が襲われる事件が発生するなど、通学路の子どもの安全確保は待ったなしの状況だ」と指摘。菅義偉官房長官は対策の実施に加え、地域への支援や進展状況の検証を指示した。
新潟市の女児殺害事件は5月7日に発生。女児は下校中に友人と別れ自宅へ向かう途中、事件に巻き込まれた。
同事件を受け、公明党の山口那津男代表は同21日の政府・与党連絡会議で「通学路の死角が取り除かれるよう警察、学校、自治体、地域ボランティアが力を合わせる必要がある」と指摘。政府に対し、通学路の安全点検の徹底など「できる対策を速やかに実行できるよう自治体への支援を行ってもらいたい」と求めた。
これに対し、安倍晋三首相は「政府を挙げ社会全体で子どもの安全を守る対策を強化する」と述べ、再発防止策を取りまとめる考えを示していた。
公明党の鰐淵洋子衆院議員も同18日の衆院文部科学委員会で、事件の再発防止に向けた通学路の安全対策強化を要請していた。