e災害警報"光"でも発信
- 2018.06.29
- 生活/生活情報
2018年6月29日
兵庫・西宮市沿岸部の防災スピーカーへ
津波に備え赤色回転灯設置
公明市議が提案し実現
災害警報時に音だけでなく光でも注意喚起を――。兵庫県西宮市はこのほど、沿岸部にある防災スピーカー11基に赤色回転灯(フラッシュライト)を設置し、「安心感が高まった」と周辺住民に喜ばれている。
赤色回転灯は、沿岸部で津波の到達などが予測される緊急時に、防災行政無線を受信する防災スピーカーの放送音とともに約5分間、点滅する仕組みになっている。フラッシュライトの光は数百メートル離れた場所にも届く。赤い光で注意を引くことで、聴覚障がい者や音を聞き取りにくい状況にあった人でも、早く異変に気付いて避難を促す効果が期待されている。
一刻も早い避難が命を救うとの観点から、公明党の町田博喜市議が2014年9月定例会で論戦を展開した。
この中で、震源が遠くても津波は増幅されて到達することや川の上流で降った大雨が下流地域に被害をもたらすケースに言及。「防災スピーカーに赤色回転灯を設置すれば、スピーカーの放送が聞き取りにくい状況下でも危険を知らせる手段となる」と訴え、市側から効果を検証した上で整備について研究するとの答弁を引き出していた。
その後も実現を粘り強く求めた結果、市はライトの光が何百メートル圏内まで視認できるかを確かめる実証実験を実施。回転灯の設置に向け動き出していた。
町田市議と共に設置を喜び合った地元住民で防災士の齋川泰利さんは、「風が強いと無線の警報が聞こえにくいので、赤色回転灯がついて本当によかった」と語っていた。