e大学進学 諦めないで

  • 2018.07.03
  • 生活/生活情報
2018年7月3日


県独自に給付型奨学金
広島県


広島県は経済的に厳しい状況にある子どもの大学進学を支援しようと、入学金や授業料など最大60万円を初年度に給付する返還不要の「給付型奨学金」を創設した。「都道府県レベルで、授業料も含めた給付型奨学金を設けるのは全国的にも珍しい」(県教育委員会)。公明党広島県議団(栗原俊二団長)が創設を提案していた。

最大60万円(初年度) 生活保護世帯など対象

創設された奨学金は、貧困の連鎖を断ち切る取り組みの一環として、県が2019年度の大学入試に向けて新たに設けた。
対象となるのは、生活保護世帯あるいは市町村民税所得割額の非課税世帯で、県内の高校や特別支援学校高等部などに在学する生徒。大学や短大、専修学校への進学を希望し、各科目の評定平均が5段階評価で3.5以上あることなどを条件として、100人程度に給付する。他の各種奨学金とも併用できる。
給付額は、受験料や入学金、初年度授業料(年額)の2分の1の合計額に相当する最大60万円。給付を受けるには、通学している学校を通じて8月31日までに県教委に申し込む必要があり、希望者が多い場合は選考を行う。11月上旬には内定者が決まり、学校を通じて通達される予定だ。
県教委の十時明子・教育支援推進課長は「経済的な理由で大学進学を諦めず、新たに設けた奨学金を活用してもらいたい」と話している。

公明の提案が実現

党広島県議団はこれまで、一貫して子どもの貧困対策に注力。日下美香議員は17年9月定例会で「家計負担の軽減に向けて、大変な思いで教育費を工面している人に届くよう、制度を見直していく必要がある」と訴え、県独自の給付型奨学金創設を提案していた。

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ