eコラム「北斗七星」
- 2018.07.13
- 情勢/社会
2018年7月13日
今夜は、プロ野球オールスターゲームの第1戦。球界の名選手が一堂に会し、その力をぶつけ合う年に1度の球宴は数々の伝説を生んだ。中でも40年前の1978年、阪神の"若トラ"掛布雅之選手が、オールスター史上初の3打席連続ホームランを放ったときの興奮は忘れられない◆その後、阪神の4番バッターに定着し、「ミスタータイガース」と呼ばれた掛布氏。身長176センチとプロのスラッガーでは小柄な体で、常にホームランを求められる"4番の重圧"を打ち返してきた◆昨年度まで阪神の2軍監督も務めた氏は語る。「笑顔のときが、野球において一番いい状況判断ができる」(5月31日付スポーティングニュース・ジャパン)。また、「どんな辛いときでも、心のどこかで笑顔を持っておかないと前に進めない」(同)とも。厳しい勝負の世界に身を置いてきた氏ならではの言葉か◆笑顔と言えば、今月、生誕100年を迎える南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領が残した言葉は「笑顔を忘れぬよう」。27年半もの獄中生活を経て、来日したときの彼の笑顔は印象的だった◆あすのオールスター第2戦は、熊本地震で被災した県営「リブワーク藤崎台球場」(熊本市)が舞台だ。熊本の、そして今回の豪雨で被災された方々の心に、少しでも笑顔が咲くような名勝負を見たい。(三)