e愛娘の"戦友"に希望の光

  • 2018.07.17
  • 生活/子育ての補助金・助成金

2018年7月14日



骨髄ドナーへ助成開始
白血病患者の父 切なる願い市政動かす
東京・昭島市



東京都昭島市在住の飯田達矢さん(41)に朗報が届いた。7歳の小さな体で急性骨髄性白血病と闘い抜いた、愛娘の菜々ちゃんの三回忌から数日後のこと。「菜々が運んでくれたのかもしれないね」と、飯田さんは遺影を抱きしめた。

昭島市は7月2日から、白血病などの血液難病患者に骨髄や末梢血幹細胞を提供した人(ドナー)への助成金の交付受け付けを開始した。移植手術に伴う通院や入院について、1日当たりドナーに2万円、勤務先に1万円を支給する。

有効な治療法である骨髄移植には、患者とドナーの白血球の型が合致しなければならない。その確率は極めて低い。型が合致するドナーが見つかっても、仕事などの理由で骨髄の提供に至れないケースが4割程度ある。

一昨年2月、飯田さんは菜々ちゃんの闘病を支える中で、他の自治体が実施するドナーへの助成制度を知り、公明党の吉野智之市議にメールを送った。「より多くのドナーが手術に臨みやすい環境を整え、骨髄移植に望みをつなぐ人たちに光を届けてほしい」と。

吉野市議は同年3月の定例会で飯田さんの声を代弁。「命を守る助成制度を立ち上げるべきだ」と訴えた。

飯田さんの切なる願いは市政を動かし、2年越しでドナーへの助成制度が実現。吉野市議から知らせを受けた飯田さんは、「菜々と同じ病気と闘う患者さんと家族に希望が生まれる。この制度が全国に広がり、娘の分まで"戦友"たちの命が救われることを願っています」と話した。

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