eコラム「北斗七星」
- 2018.07.24
- 情勢/社会
2018年7月24日
「ユイマール」。「助け合い」を意味する沖縄の言葉だ。ユイマール精神は今も県民性として深く根付いているが、沖縄も核家族化が進み、親族間のつながりや地域との結び付きも徐々に希薄に。乗り越えられない現実を突き付けられ、悩む県民も多い◆先日、沖縄県が1歳児と5歳児の保護者を対象に行った調査結果が公表された。それによると保護者の2割以上が生活に困窮。公の制度やサービスを利用できていない実態が明らかになった。背景には親の長時間労働や低賃金が指摘されている◆調査の記述欄には「お金がないからカゼひくなと言ってしまいます」との切実な声も。医療機関の受診控えによる健康不安も課題になっている。低所得層の約2割が、子育ての悩みを相談したり、頼る人がいない実態も浮かび上がってきた◆乳幼児期は人間形成にとって重要な時期。貧困の連鎖を断ち切るには、社会を挙げた親を含めた支援が急務だ。それには現場に合った制度づくりや労働環境の改善が欠かせない。生活者に寄り添い、県や国と連携でき、実現力のある公明党の力が今こそ求められている◆9月は沖縄県内各地で一斉に地方選挙が実施される。公明党は13市町村で21氏(推薦含む)が挑む。全員当選を果たし、誰もが安心して子育てできるユイマール社会を築きたい。(治)