e(Q&A)IR(統合型リゾート)整備法

  • 2018.07.30
  • 情勢/経済
2018年7月29日


20日に成立したIR整備法について、Q&A形式で解説します。


Q、IRとはカジノなのか
A、外国人旅行客の滞在型観光施設。カジノはその一部

IR(統合型リゾート)とは、大型ホテルや商業施設、大型MICE(国際的な会議や展示会などの総称)施設などが一体となったものです。訪日外国人観光客が増える中、外国人にとって魅力ある滞在型観光を実現するのが設置目的です。
その一部にカジノが含まれますが、カジノの面積については、IR全体の3%以下とすることを自民、公明の与党協議で確認しています。
IRの設置は全国で3カ所が上限です。一つのIRにつき、カジノは1カ所に制限されています。各地にIRとカジノがつくられることはありません。
IRの誘致は、申請自治体(都道府県もしくは政令市)の議会での議決に加え、立地市町村の同意が条件になっています。

Q、カジノ依存症の防止策は
A、日本人客には本人確認を義務化。高額の入場料と回数制限

もちろんギャンブル依存症をはじめとする弊害防止策には万全を期すことが必要です。このため、政府・与党で懸念払拭への方策を検討してきました。
その結果、世界で最も厳しいとされる米国ネバダ州やシンガポールなどを参考に、最高水準の規制内容を法律に盛り込みました。
具体的には、日本人のカジノ入場には、マイナンバーカードによる本人確認を義務化。入場回数の制限も週単位(連続する7日間)で3回、月単位(連続する28日間)で10回に制限しました。
また、安易に入場させないため、6000円という高額な入場料を定めたほか、本人や家族申告による入場規制も盛り込み、カジノ依存症への予防策を徹底しました。

Q、公明党の取り組みは
A、懸念払拭へ厳しい規制。ギャンブル依存症対策も強化

公明党は22回の党内議論を重ね、与党協議でもカジノ依存症への十分な対策の必要性を主張。指摘される懸念の払拭に努め、日本人客の厳しい入場回数制限やマイナンバーカードによる本人確認の義務化、高い入場料などの規制は、公明党の強い訴えが形になったものです。
一方で、公明党はギャンブル等依存症対策基本法の成立をリードするなど、既存の公営ギャンブルなどに起因した依存症対策を併せて行うよう訴えました。その結果、IR整備法の付帯決議には、政府に対し、ギャンブル依存症対策について、予防から治療・社会復帰に至るまでの必要な対策を講じるよう求めるとともに、カジノ施設周辺の治安維持に万全を期すことも明記されました。

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