e編集メモ
- 2018.08.08
- エンターテイメント/情報
2018年8月8日
異質に映る共産の救援募金
「共産党の募金活動は、先ず自分達の経費を差し引くので注意しましょう」。西日本豪雨の救援募金活動に関して、他党幹部から7月10日にツイッターでこう指摘された日本共産党は、「悪質なデマに抗議する」(11日発表の党大阪府委員長談話)、「現場を知らない者のざれ言」(23日、小池晃書記局長)などと、否定・反論に躍起になっている。
8月に入ってからも、この他党幹部には共産党支持者から「共産党の被災地救援募金に文句をつけてる」といった苦情がツイッターで寄せられているようだ。
ただ、冒頭の指摘には、根拠がある。共産党が東日本大震災で集めた救援募金の総額10億7091万円のうち、被災自治体などへの義援金5億9357万円以外を、「支援物資の購入」「資材・郵送料等の諸経費、その他」などに充てたことは、2016年3月12日付「赤旗」に掲載されている通りだ。
共産党は「救援募金は全額、被災地、被災者のために使っている」としきりに強調するが、「全額、被災地、被災者に届けた」わけではないのである。
こうした事実を指摘した他党幹部が「募金の一部を経費とされていると申し上げたまで、事実募金総額と被災地への支給総額は乖離しているのだから、何がデマなんでしょうか?」と率直に疑問を投げ掛けるのも無理はない。
共産党は16年4月、党演説会場で呼び掛けた九州地方地震被災者救援募金について、党地区委員長が「熊本の被災地救援、北海道5区補選支援、党躍進のためにありがたく使わせていただきます」とツイッターで発信し、批判が殺到した事例がある。共産党に寄せられた募金の使途に、厳しい目が向けられたのだ。
共産党の募金活動が一般的な感覚とは異質なものに映るとの今回の指摘に対し、同党が過剰に反応している背景には、こうした"前歴"も関係しているのではないか。(下)