eものづくり補助金 NPOにも対象拡大
- 2018.08.10
- 情勢/経済
2018年8月10日
社会課題解決の力に
山本さんの国会質疑がきっかけ 9月10日まで公募受付
中小企業の技術革新や設備投資を後押しする「ものづくり補助金」の対象にこのほど、NPO法人(特定非営利活動法人)が加わり、関係者に喜びが広がっている。社会課題の解決に取り組む現場の声を受けて公明党が推進した。9月10日まで申し込みを受け付けている。
ものづくり補助金は、生産性向上に役立つサービスや新商品の開発、生産プロセスの改善に必要となる設備投資を支援するもの。補助上限1000万円、補助率2分の1の「一般型」や、複数企業間でデータを共有し、生産性を高める「企業間データ活用型」などがある。
今回の公募から、中小企業と小規模事業者に加え、中小企業と同じ競争条件で収益事業を行うなど、一定の条件を満たしたNPO法人も支援対象になった。
NPOへの対象拡大については、公明党の山本かなえ参院議員(参院選予定候補=比例区)が今年1月の予算委員会で提案。世耕弘成経済産業相が「しっかり検討して進めたい」と前向きな姿勢を示していた。
今回の決定を受け、山本さんは「ものづくり補助金をNPOにも使っていただき、いい実績を積み重ねてもらえれば」と念願。「『NPO=ボランティア=タダ』という誤解を払拭し、NPOも利益を上げていいという正しい理解を広めていきたい」と語っている。
新サービス生み出す契機
認定NPO法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会代表理事 関口 宏聡氏
ものづくり補助金のNPO法人への"解禁"では、公明党の尽力に心から感謝している。特に、世耕経産相から積極的な答弁を引き出した山本さんの質問は素晴らしく、全国のNPO関係者から高く評価された。
ものづくり補助金は、人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)など新技術の導入にも活用でき、NPOの現場で新たなサービスを生み、事業を発展させる大きな力になる。
今後、補助金を活用し、NPOと中小企業・小規模事業者が連携・協働しながら、地域のニーズに対応した社会的事業を推進できるよう、NPOらしい事業の申請に向けて努力したい。