eコラム「北斗七星」

  • 2018.08.16
  • 情勢/社会
2018年8月16日


衛生面に加え、街の美観を保つ上でも清掃事業は欠かせない。炎暑のこの夏も、定期的に収集が行われているから快適に過ごすことができる◆学生時代、夏のアルバイトでごみ収集をした。朝早く清掃事務所に出勤し、16時には上がる。当時にしては時給も魅力だった。後に慣れたが、生ごみの臭いは想像を超えた。油断をしていると収集作業中にけがをしかねない。どうすれば効率的に街をきれいにできるか、皆さんは常に意識して仕事をしていた。短期間だったが、とても大切な仕事だと認識を改めた◆地域によって収集方法は異なるが、いい加減なごみ出しは集める側に過分の負担を掛ける。ごみを出す側は、減量も心掛けたい。ちなみに東京23区は、稼働中の埋立処分場が最後となり、このままでは50年後にはいっぱいになると聞く◆街の美観を守ろうにも、自助努力では無理な場所がある。西日本豪雨の被災地である。ボランティアも加わり、懸命の復旧作業が続く。特に悩ませているのは、家々に流れ込んだ大量の土砂である◆宅地内の土砂撤去は原則、所有者が行う決まりだが、今回は直接撤去に乗り出す自治体も出ている。全ては、一日も早く日常生活を取り戻すためである。ルールを踏まえつつ、現場の実情を見極めてかじを切る。賢明な判断である。(広)

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